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2015年6月17日(水)

妊娠後も働ける日航に

東京地裁 客室乗務員がマタハラ提訴

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(写真)マタハラ裁判で提訴した神野さん(後列左から4人目)と日航キャビンクルーユニオン、弁護士の人たち=16日、東京地裁前

 日本航空の女性客室乗務員の神野(じんの)知子さん(40)=日航キャビンクルーユニオン(CCU)組合員=が、妊娠中に地上勤務での就労希望を却下されて無給休職を命令されたのは、男女雇用機会均等法や労働基準法に違反するマタニティーハラスメント(マタハラ)だとして、16日、東京地裁に休職命令の無効と未払い賃金など338万円の損害賠償を求めて提訴しました。

 日航には、妊娠中に休職するか、地上勤務に転換するかを選択できる「産前地上勤務制度」があります。2008年、会社は「生産性の向上」を口実に、地上勤務は「会社が認める場合に限る」と規定を改悪しました。

 神野さんは、昨年8月25日、妊娠を確認して産前地上勤務を会社に申し出ました。会社は「空いているポストがない」として9月からの休職を命じました。休職中は無給となり、勤続年数にも反映されず、社員寮の場合は退去となるなど不利益があります。

 神野さんとCCUは、団体交渉で再三制度改善を求め、労働基準監督署や東京労働局雇用均等室にも相談。会社は、均等室による調停出席を拒否しました。

 神野さんは解決しないうちに4月に出産。厚労省内で会見し「妊娠した客室乗務員は生活不安を抱え、退職金をあてに退職する人もいます。日航は妊娠出産しても働き続けられるよう、社会のお手本になるべきです」と訴えました。


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