2015年6月9日(火)
企業のための「活用」
安倍政権の「女性活躍」 塩川氏が批判
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日本共産党の塩川鉄也議員は3日の衆院内閣委員会で、安倍政権がすすめる「女性活躍」について、「成長戦略の中核」として、企業の経営戦略、競争力を高めるための「女性活用だ」と批判しました。
塩川氏は、「管理職に占める女性の割合は、大企業ほど低い」「同様に、女性の従業員の割合も大企業ほど低い」と、労働政策審議会の報告の参考資料に書かれていることを示し、その理由を質問。厚生労働省は「詳細な分析は行っていない」としつつも、大企業ほど女性の正社員比率が低いことを明らかにし、「大企業ほど、女性の新規学卒者の採用が低い」ことを示しました。
塩川氏は、比率が低い大企業に対してすら、女性の正社員比率を高める数値目標の義務付けをしないのかとただしました。有村治子女性活躍担当相は「長時間労働を是正しなければ、女性の活躍も真に日本社会に根付くことはない。ここが本丸だ」と述べながら、企業の自主性に委ねるとの考えを示すにとどまりました。
さらに、塩川氏は、政府の成長戦略の中で「外国人家事支援人材の活用」特区が女性の活躍推進と位置づけられていることをあげ、「女性の就労促進」を求める財界と在日米国商工会議所の要望を具体化したものだと指摘。安倍内閣の「女性活躍」とは、「世界で一番企業が活躍しやすい国づくり」に資するための「女性活用」だと批判しました。