2015年6月7日(日)
裁判員改定法が成立
共産党反対 仁比氏、改善を主張
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「著しく長期」にわたる事件を職業裁判官の職権で、市民参加の裁判員裁判の対象から除外できるとした裁判員法改定案が5日、参院本会議で賛成多数で可決、成立しました。日本共産党は反対しました。
4日の参院法務委員会で日本共産党の仁比聡平議員は、採決を前に修正案を提出し、制度の改善を求めました(修正案は否決)。
採決に先立つ質問で仁比氏は、裁判員制度が施行されてから6年間だけでも、足利事件や布川事件、袴田事件などで再審無罪や再審開始判決が出されたとして、「こうした重大否認事件こそ、市民裁判員の社会常識や感覚を反映させ、国民が司法参加する意義がある」と主張。「著しく長期」の基準が不明確な点や、市民裁判員を除外する職業裁判官の職権が立法の趣旨に反すると批判しました。
仁比氏はさらに、「市民裁判員の負担軽減」を理由にした公判前の「証拠の厳選」によって、「捜査側に不都合な情報が隠ぺいされるようなことはあってはならない」と指摘。上川陽子法相も「あってはならない」と答弁しました。