2015年6月6日(土)
派兵恒久法案 国連決議の内容は無関係
「軍事」要請なくても米軍支援。衆院特委で赤嶺氏が追及
日本共産党の赤嶺政賢議員は5日の衆院安保法制特別委員会で、戦争法案の一角をなす派兵恒久法案が、非軍事的措置を求める国連決議を根拠に自衛隊が米軍の無法な戦争を支援できる仕組みになっていることを暴露しました。
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戦争中の他国軍への軍事支援を可能にする恒久法案は、国連決議の存在を実施要件としています。しかし、どのような国連決議であるかは極めてあいまいです。
赤嶺氏は、中谷元・防衛相が過激組織ISに対する空爆への軍事支援も、国連安保理決議2170号、2199号を根拠にすれば、恒久法案で可能としていることを指摘。しかし、両決議には「軍事的措置を求める規定も、自衛権への言及もない」とただしました。外務省の平松賢司総合外交政策局長は「(決議はIS等による)資金の獲得防止等を内容としており、特に武力の行使についての言及はない」と認めました。
赤嶺氏は、軍事的措置を求めていない決議を根拠に「なぜ、軍事的措置が取れるのか」と追及しました。しかし、中谷防衛相は「脅威に対して国際社会が国連憲章の目的にしたがって共同で対処している」と答えるだけでした。
赤嶺氏は、ISへの空爆をしている米国自身も国連決議を根拠にせずに集団的自衛権を根拠にしているとして、「恒久法は国連決議を根拠とするかのように装っているが、実際は、決議とは関係なく軍事支援を行うことが可能だ」と述べました。
さらに赤嶺氏は、安倍政権が自衛隊を派兵して軍事支援したイラク戦争では、根拠とした大量破壊兵器が存在しなかったと指摘。しかし、安倍政権はその検証も行っていないとして、「無法な戦争に加担したことへの責任もとらない政府が戦争法案を提出することなど許されない」と厳しく批判しました。