2015年6月4日(木)
安保法制特委が流会
職権開催 運営上の非を認める
衆院安保法制特別委員会は3日の理事会で、浜田靖一委員長が職権で開くとしていた同日の質疑の取りやめを決めました。日本共産党の赤嶺政賢議員は理事会の席上、与党の強引な委員会運営に厳しく抗議しました。与党側が運営上の非を事実上認めたものです。
2日の理事懇談会では、5月29日の審議中断の原因となった「重要影響事態」に関する岸田文雄外相の答弁についての「政府見解」のあつかいと今後の日程を協議しました。野党側は政府見解・資料提出を要求するとともに、理事会で合意した定例日(月・水・金)にそって5日と来週の審議を提案していました。ところが、与党側はこれに応じず、定例日外の参考人質疑を提案。与党の一方的な提案を野党側は強く批判し、協議はまとまりませんでした。同日夕、質疑日程について与野党の合意がないまま、浜田委員長が職権で3日の委員会開催を決めていました。
赤嶺議員は3日の理事会で、「参考人質疑を定例日以外の日にぶつけて、話し合いを壊したのは与党であり、委員会運営のルールに反する。今回の事態の責任は一方的に与党の側にある。職権で開くのは反対だ」と主張しました。民主党は与党に謝罪を求め、審議に応じない姿勢を見せるなか、この日の委員会は流会となりました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は同日の記者会見で、「二度とこういう強引なやり方をしてはならない」と強く批判しました。