2015年6月2日(火)
「小中一貫」論拠なし
畑野氏 35人学級推進求める
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日本共産党の畑野君枝議員は5月29日の衆院文部科学委員会で、「小中一貫校」の制度化の論拠が成り立たないことを指摘しました。
文科省の強調する小中一貫校の成果について畑野氏は、一貫校と一般の小中学校とを比較した調査があるのかと質問。文科省の小松親次郎・初等中等教育局長は「ございません」と答えました。
畑野氏は、文科省調査で「小中一貫校」が小学校高学年のリーダーシップ育成に問題があると指摘されていることについて、「大きな課題ではないか」と質問。下村博文文科相は、一貫校では小学6年が最高学年でなくなることに触れ、「いかにしてリーダー性を育成するかという課題がある」と認めました。
畑野氏は、小中間の“乗り入れ授業”や、離れた校舎への移動で教材研究の時間がとれないなど、一貫校の教職員に深刻な負担が生じていると強調しました。下村文科相は「教職員の負担増が大きな課題の一つ」と認めながら、「小中学校と同数の教職員定数の算定を確保する」と答弁しました。畑野氏が「一貫校になることでの特別な教員増はあるのか」とただすと、小松局長は「努力をしたい」と述べるにとどまりました。
畑野氏は、成果も不明確な「小中一貫教育」ではなく、「35人学級を推進すべきだ」と求めました。