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2015年6月2日(火)

きょうの潮流

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 側面にえぐられた傷跡のある古いピアノ。民家の屋根を突き破り、傷の原因となった不発の焼夷弾「M69」が不気味です。戦争の惨禍を伝える東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)に展示されています▼米軍は、重爆撃機B29から大量の焼夷弾を日本各地に投下しました。空中で親爆弾から拡散したM69は、着地すると中の油脂が高温で燃焼し、街を火の海に包んだのです。1945年3月10日の東京大空襲では、一夜にして10万人余の命が奪われました▼戦災資料センター編で今年1月に刊行された『決定版 東京空襲写真集』は、空襲の実相を1400点以上の写真で伝えています。あまりの延焼の激しさに炭化した無数の遺体。熱さから川に逃れようとした人は、岸辺で折り重なって犠牲に…▼あらためて思います。これが戦争なのだ、と。安倍首相は、戦争法案の「殺し、殺される」危険について言を左右にしてごまかそうとしています。「戦争のリアル」を国民に想起してほしくないからでしょう▼政府が提出した法案の名称は「平和安全法制整備法案」。「平和」や「安全」を多用して、血の臭いを消そうとするのは、戦争推進勢力の常とう手段です▼しかし、国民のたたかいと志位和夫委員長らの国会での追及で、糊塗(こと)したものが次々とはがれています。戦災資料センターの「来館者ノート」にも怒りの声があふれていました。「平和のための戦争なんて、ありえない」「(戦争を)市民におしつける政治(家)をやめさせよう」


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