2015年5月27日(水)
警察が市民情報収集・漏えい
参院内閣委 山下議員追及「権限乱用」
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日本共産党の山下芳生議員は26日、個人情報保護法の改定案を審議している参院内閣委員会で、岐阜県警大垣署が中部電力の子会社「シーテック」の風力発電所計画をめぐって、特定の市民の個人情報を集め、同社に漏えいした問題を取り上げました。
山下氏は、「警察が個人情報を本人の同意なしに取得し、一民間企業に提供することが許されるのか」と追及。山谷えり子国家公安委員長は、「大垣署の警察官が関係会社の担当者と会っていた」と述べ、事実関係を認めながら、「法律の規定にのっとり適正に取り扱われている」との答弁に終始しました。
過去の活動歴や学歴、病歴などの個人情報を収集され漏えいされた被害者らが、岐阜県個人情報保護審査会に開示を請求。しかし「犯罪の予防等、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」との理由から非開示となりました。
山下氏が、「平穏な暮らしを守りたいと願い声をあげることの、どこが『犯罪』にあたるのか」と迫ると、山谷氏は答弁できませんでした。
山下氏は、「憲法に保障された個人の権利と自由の干渉にあたり、権限の乱用だ」と批判。その上で警察全体の管理責任を持つ山谷氏に対して「県警に謝罪させ、警察の本来の業務と関係のない情報収集とその提供を二度としないよう強く指導すべきだ」と主張しました。