2015年5月25日(月)
マルクスと友達になろう 社会を変革する学びを
科学的社会主義セミナー 不破社研所長が講義
日本民主青年同盟は24日、若者の社会への関心にこたえ、東京都内の日本共産党本部で、不破哲三社会科学研究所所長を講師とした科学的社会主義セミナー「マルクスと友達になろう―社会を変革する学び」を開きました。
47都道府県から10代〜20代の610人が参加。大会議場は2階席を含めて埋まり、第3会場でも生中継されました。不破さんが所蔵する戦前に秘密出版された『共産党宣言』を紹介すると、身を乗り出す場面も。若者たちはメモをとりながら、熱心に講義に聞き入りました。
不破さんは、マルクスの世界や社会の見方、『資本論』をはじめとする経済学を指針として、雇用、原発、地球温暖化など現代社会の大問題を解明。「その根源に、利潤第一主義があるとつかんでこそ、対応ができる」と強調しました。
不破さんは、社会変革は生産活動を人間と社会のための活動という本来の姿に取り戻すことだと指摘。生産者と生産手段の結びつきを回復して人間労働が本来の姿を取り戻すと「オーケストラのように指揮者はいても、資本家のような支配者はいなくなる」とマルクスの言葉を紹介しながら、万人に自由な時間が保障される未来社会の展望を語りました。
日本では、「ブラック企業」や長時間労働の規制、戦争法案反対のたたかいなど一歩一歩の変革で国民が自信を持つ過程が大事になると強調した不破さん。「青年のみなさんこそ、この変革をもっとも満喫し、日本の未来に自分の未来を生かすことのできる世代です。志のある青年は社会変革をめざし団結しよう」とエールを送りました。
参加者から「マルクスを“先生”ではなく“友達”というのはなぜか」などの質問が寄せられ、不破さんは「マルクスも一歩一歩勉強していった。その過程を学ぶことが大事です」と丁寧に答えました。
沖縄県名護市から参加した大学4年生の男性(22)は、「辺野古新基地建設反対のオール沖縄のたたかいが全国に広がりつつあります。このたたかいを成し遂げれば、社会を前進させる力が発展するという不破さんの言葉を実感しています。青年が団結して社会を動かす力になりたい」と話しました。