2015年5月22日(金)
「一字一句正しいのか」と、首相補佐官がポツダム宣言“否定”
共産党の山下書記局長が批判
礒崎陽輔首相補佐官(自民党参院議員)は20日放送のBS番組で、日本が受諾し戦後日本の始まりとなったポツダム宣言(1945年7月26日)について、「一字一句正しいことが書いているかどうかは私はどうかと思う」「少し精査してみないと何とも言えないのではないか」と述べ、宣言を否定するような立場を示しました。
20日の党首討論で、日本共産党の志位和夫委員長に対し安倍晋三首相は、日本の過去の戦争を「世界征服」「侵略」と規定した「ポツダム宣言」について「私はまだつまびらかに読んでいない。論評は差し控えたい」と答え、戦後政治の原点の否定ともなる立場を示しました。礒崎氏の発言は、この首相答弁を受けたもの。
同番組で討論した日本共産党の山下芳生書記局長は首相発言について、「読んでいないとなると、首相どころか政治家として務まるのか。ましてや、『戦後70年談話』を出す資格があるのかと言わざるを得ない」と批判しました。
ところが、礒崎氏は「ポツダム宣言を(日本が)全体として受諾しているのは明確な事実だ」としつつ、同宣言について「戦争していた相手の国が、その時はお互いに悪く言っていた」と居直りました。山下氏は、礒崎氏の発言に対し「一字一句とか細かい問題ではない。日本の行った戦争が間違った戦争かどうか、戦争の善悪(の問題)だ」と批判しました。