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2015年5月21日(木)

“「ポツダム宣言」を読んでいない”――首相の資格なし

党首討論後 志位委員長が会見

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 日本共産党の志位和夫委員長は20日、安倍首相との党首討論後に記者会見し、次のように語りました。


写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=20日、国会内

 久しぶりの党首討論でしたが、時間が短いので、歴史認識の問題にしぼって首相の姿勢をただしました。

 今日は、うんとひらたく、過去の日本の戦争を「間違った戦争」と認めるかという一点で、お聞きしました。

 「侵略」と認めるかと聞きますと、首相は「侵略の定義は確立していない」などと逃げてきたので、もっとひらたく、「間違った戦争か」か「正しい戦争か」と、善悪の判断を聞いたわけですが、首相は、最後まで、「間違った戦争」という認識をのべませんでした。

 それから「ポツダム宣言」に言及して、首相の姿勢をただしました。

 「ポツダム宣言」は日本の戦後政治の原点です。そこに規定されている、日本の戦争についての認識――第6項では「世界征服」の戦争とあり、第8項では「カイロ宣言の履行」とあり、「カイロ宣言」には、「侵略」という規定があります。二重に、日本の戦争は「間違った戦争」だという認識が明記されているのが「ポツダム宣言」です。

 「ポツダム宣言」のこの認識を認めないのかと、こう繰り返し聞いたわけですが、首相はついに認めるといわなかった。こうなってきますと、戦後政治の原点の否定ということになってきます。

 それどころか、私が、質疑の中で驚いたのは、首相が「ポツダム宣言」について「つまびらかに読んでいないので、論評は差し控えたい」と発言をされたことです。これは驚きですね。

 「ポツダム宣言」というのは、たいへんに短い条項ですが、戦後の日本の民主化の原点になった歴史的文書です。「ポツダム宣言」をきちんと読んでいない首相というのは、それだけで私は、首相の資格がないという問題ではないかと思います。

 戦争法案との関係で言いますと、米国の戦争に自衛隊が参戦するというのが戦争法案ですが、過去の日本自身の戦争の善悪の判断ができない首相が、米国の戦争の善悪の判断のできる道理がないということになってきます。そういう首相に、こういう法案を出す資格はそもそもないということも明瞭になったのではないかと思います。

 引き続き、戦争法案の本体の方は、今後の質疑で徹底的に究明していきます。


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