2015年5月19日(火)
国立大3類型化を批判
大平議員質問 運営費交付金増額こそ
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日本共産党の大平喜信衆院議員は15日の文部科学委員会で、運営費交付金と競争的資金の見直しは、国立大学を国策に沿う「3類型」に再編・統合するものだと追及しました。
大平氏は、安倍首相が産業競争力会議で「3類型のミッション選択に基づく自己改革を進めていく」と表明したことをあげ、国立大学を三つに分類する方針だと指摘しました。下村博文文科相は「三つの重点支援の枠組み」と釈明しました。
大平氏は、同会議で小林喜光・経済同友会代表幹事が「新しい発見がなくなってきていたり、動きが止まってしまっているような学問領域を思い切ってやめて」と述べていることを紹介し、「運営費交付金の総額を増やそうとしないままに重点支援を行えば、必然的にどこかを削る、縮小することになる」と強調。全国15の国立大学の経営協議会の学外委員が、運営費交付金の削減中止と充実を求める声明を出しており、増額こそ必要だと求めました。下村氏は「メリハリある重点配分」を繰り返し、増額を明言しませんでした。
大平氏は、経団連が運営費交付金に占める競争的資金を3割に引き上げるよう求めていると指摘。下村氏は「国立大学の教育・研究活動に重大な支障を及ぼしかねず、慎重に考える必要がある」と述べました。
大平氏は、財政制度等審議会が授業料の引き上げを求めていることについて、「国立大学の授業料は世界一高い水準となっており、言語道断だ」と批判。下村氏は「できるだけ教育費負担をかけないようにしていくことが必要」と答えました。