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2015年5月16日(土)

「大阪都」構想 菅官房長官の短絡的議論

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 ○…菅義偉官房長官が、大阪市をつぶす「大阪都」構想について「後押しするような発言をしている」(報道陣)と評されています。

 ○…今週の一連の会見で「大阪市民が決めることだ」と一応は語る一方で、「特に大阪は二重行政の無駄が多すぎるという象徴的な市」「大ナタを振るわなきゃならない」などと橋下徹大阪市長と同じような主張を繰り返しているからです。

 ○…菅氏が根拠として挙げているのが、人口でみると、横浜市の370万人に対して大阪市は270万人と100万人も少ないのに「横浜の職員は1万9千いくらで大阪は3万5000人。職員数が1万5000人も多い」などという話です。

 ○…本当なのか。両市の公式データ(2013年度)を調べると、大阪市の職員数は3万5690人で発言内容とほぼ同じですが、横浜市は2万6932人で、菅氏は約8千人も少なく語っています。菅氏は、病院、交通(地下鉄・バス)、上下水道などの公営企業の職員を大阪市の場合は数に入れているのに、横浜市の場合はカウントしていないのです。

 ○…職員数の差の水増しが故意か勘違いかはさておき、これが横浜市議出身で総務省でも活動してきた自身の経験を持ち出しながら、大阪には「誰が見たって大きな無駄がある」などと言える話なのでしょうか。そもそも両市は都市の成り立ちや歴史も違います。市民にとって何が適切なのかという視点もない短絡的な議論です。

 (直)


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