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2015年5月15日(金)

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実質賃金減少の期間 なぜ増えた?

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 3月の実質賃金が23カ月連続減という記事を見ました。1月の速報は19カ月連続減でした。期間が合わないように思うのですが。 (読者)


厚労省が過去の数値を修正

 実質賃金は、物価の変動を加味した賃金水準を示します。その増減は、厚生労働省が毎月行っている「毎月勤労統計調査」の速報と確報で発表されます。厚労省は1月の確報発表にあたって、過去にさかのぼって数値を修正しました。その結果、1月時点で21カ月、2月は22カ月連続減となりました。「しんぶん赤旗」は4月4日付でそのことを報じました。

 毎勤統計は、全国約3万3000の事業所(従業員規模5人以上)から郵送や直接訪問で雇用、賃金、労働時間について聞き取る大規模な調査です。厚労省は、おおむね3年ごとに調査対象の事業所を入れ替えます。その際、過去の数値を見直します。今回の見直しでは、実質賃金の前年同月比が2012年5月以降下落し続けていたことが分かりました。

 安倍晋三政権は、物価が下がる「デフレ」が続いたことが不況を招いたと主張して、日銀に大規模な金融緩和をさせています。目標は物価を、昨年4月の消費税増税の影響分を除いて年2%引き上げることです。3月の物価上昇率は2・2%(増税分を除くと0・2%)。22カ月連続の上昇です。賃上げが物価上昇に追いつかないので、実質賃金が減り続けています。

 (2015・5・15)


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