2015年5月15日(金)
副反応被害者支援を
高橋氏 HPVワクチンで
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日本共産党の高橋千鶴子衆院議員は13日の厚生労働委員会で、子宮頸(けい)がん予防ワクチン(HPVワクチン)の接種後に疼痛(とうつう)や運動障害などの症状(副反応)に苦しむ女性が出ている問題で、原因究明と医療支援などの救済を求めました。
政府は2013年4月にHPVワクチンの定期接種を開始したものの、わずか2カ月で積極的な接種の勧奨はしないとしました。国は追跡調査をするといいますが、その対象は重篤な副反応報告2600件のみです。高橋氏は、ワクチン接種した女性は340万人ともいわれ、被害者団体が求める接種者全員の追跡調査、非接種者と比較する疫学調査を実施すべきだと要求しました。
高橋氏は、「身近で適切な治療が受けられる」として全国70カ所の協力医療機関を国が選定しているものの、「心理的なものだ」と病院をたらい回しにされている事例があると指摘しました。塩崎恭久厚労相は「広く意見や症状を聞いてしっかり対応したい」と答えました。
高橋氏は、ワクチン接種を推奨する団体の意見に賛同する医師が協力医療機関に多数所属している問題を指摘。推奨団体と役員が重複する「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」が子宮頸がんワクチン製造2社から資金提供を受けている事実を示し、製薬会社の自主規律違反ではないかと指摘しました。
厚労省の二川一男医政局長は「その可能性もあり、調査している」と答えました。