「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年5月13日(水)

なぜ私たちは「大阪都」構想に「反対」か

日本商工連盟大阪地区代表世話人 サンリット産業会長 小池 俊二さん

大阪市は経済界の「核」

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 大阪市内の中小企業など約3万社が加入する大阪商工会議所は商都・大阪を支える経済団体です。その政治団体である日本商工連盟大阪地区は、「大阪都」構想に関する特別区設置のための住民投票(17日投票)への対応について「反対」することを世話人会で決めました。代表世話人の小池俊二・サンリット産業会長にその思いを聞きました。 (渡辺健)


写真

 9人の世話人の全員が反対で一致しました。「拙速な住民投票については、市民や企業市民への理解、浸透が十分とは言えず、時期尚早だ」ということです。

 「大阪経済の長期低迷は中小企業を元気にする政策の欠如であり、市を分割した特別区では能力的にさらに不可能になる」などの意見がでました。

 経済界としては、大阪市という「核」がなくなり、五つに分断されてしまったら、意思の疎通もできません。各業界団体も大変ですよ。大阪商工会議所の解体にもつながる話であり、真っ先に反対すべき構想です。大阪市があってこその大阪商工会議所ですからね。大阪市はひとつであるべきです。

 政令市としての権限は大きなものがあります。同じ政令市の堺市は、「堺はひとつ。堺をつぶすな」「堺のことは堺が決める」と「大阪都」構想に反対した竹山修身さんが市長選で勝利しました。古墳群など歴史と文化のある自由都市・堺で、いま政令市としての権限を生かしながら、地方自治の原点である市民に近い行政が行われているのではないでしょうか。

 橋下さん(大阪市長)は、パフォーマンスだけで、何がしたいのかよくわかりません。首都・東京のまねなどする必要はないんです。

 1925年ごろですか。大正後期から昭和初期にかけて、大阪市が「大大阪」と呼ばれていた時代がありました。日本一の大都市となり、大阪城天守の再建、御堂筋や大阪市営地下鉄御堂筋線の建設など非常に活気がありました。戦争や戦後の「東京一極集中」など政治の嵐にももまれてきましたが、大阪には大阪の歴史と伝統、文化があります。大阪市をなくすということは、それを否定し蓄積も捨てることになります。

 「大阪市をなくすな」と自民党から共産党まで共同している姿は、多くの市民が望んでいる姿ではないでしょうか。こんな大事な問題を拙速に決めてはいけません。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって