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2015年5月13日(水)

横田配備のオスプレイ 敵急襲の特殊作戦機

過酷任務で事故頻発

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 「人道危機・自然災害に迅速に対応する」(米国防総省)「日米同盟の抑止力、対処力を向上させ、アジア太平洋地域の安定にも資する」(防衛省)。

  日米両政府はこう述べて米空軍横田基地(東京都)へのCV22オスプレイ配備を正当化しました。

 しかし、CV22の主任務は特殊作戦部隊の輸送です。実際、同機を運用する米空軍は、「特殊作戦部隊のための長距離潜行、極秘救援、補給」が中心任務だと規定しています。

 同機が最初に実戦配備されたのはアフガニスタンです。以来、同国での「対テロ」戦争に従事。日本の防衛や人道支援などとは無縁の、戦争の最前線で敵の急襲作戦に従事しているのです。

 CV22は、沖縄に配備されているMV22オスプレイと機体は全く同じです。しかし、防衛省資料で比較する限り、最も深刻な「クラスA」事故率はMV22の3倍以上に達しています。また、米空軍の最新の公表資料(14米会計年度)を見ても、空軍機の中でもとりわけ高い事故率を記録しています。(表)

 もともとの不安定な機体構造に加え、特殊作戦という過酷な任務を求めているためだと考えられます。

 さらに、中谷元・防衛相は12日の記者会見で、CV22は「夜間訓練、低空飛行訓練を行う」と言明しました。沖縄のMV22も四国を中心に低空飛行訓練を行っています。また、オスプレイが配備されている普天間基地(沖縄県宜野湾市)では、夜10時以降の夜間飛行が常態化しています。沖縄防衛局の調査では、13年度で60回に達しました。特殊作戦機であるCV22の場合、回数はさらに増えるとみられます。

 ただ、沖縄へのオスプレイ配備の場合、米軍が独自に「環境影響評価(レビュー)」を行い、運用に関してある程度の情報を公表しました。CV22の場合、「配備する」という以外、何も明らかにしていません。

 CV22オスプレイの配備強行の動きは強い反発を引き起こさざるを得ず、日米両政府の思惑通りに進む保証はありません。 (竹下岳)

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