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2015年5月5日(火)

ネパール被災者支援

温かい食事 ありがたい

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(写真)ターバンを巻いたインド人シーク教徒とネパール人女性が運営する炊き出し=3日、カトマンズ郊外コカナ(安川崇撮影)

 【カトマンズ=安川崇】地震で大きな被害を受けたネパールの首都カトマンズ郊外で、インドのシーク教徒団体が現地の女性非政府組織(NGO)と共同し、24時間態勢で炊き出しを実施しています。地域住民も野菜を切るなどして参加し、一帯の食生活を支えています。

 3日午後、首都郊外コカナ。頭にターバンを巻いたシーク教徒男性とネパール人女性十数人が、直径1メートルの大鍋三つで調理を続けていました。米飯、豆のカレー、野菜カレーを基本に、紅茶や乳児用ミルクも提供。1日に300キロの米を使い、約4千人が利用します。

 地震直後、ネパール人シーク教徒の実業家ラビ・シン氏(45)がインドの首都ニューデリーの教団組織に依頼。デリー側が即座に資金と人員30人を送り、地震2日後から2カ所で炊き出しを始めました。

 インド各地のシーク教寺院は普段から、宗教や民族にかかわらず無料で食事を提供します。現場責任者のカルナル・シン氏(50)は「『飢えた者には食事を』がシークの教え。食べられない人がいればどこにでも行く。ネパール人かインド人かは関係ない」と話します。

 連絡を受けたネパールの女性NGOメンバーで小学校教師のレヌ・マハルジャン氏(24)らが活動場所の調整に走り、操業停止中の精油工場を押さえました。

 同氏は「今も自宅が壊れて戻れない人が多い。ここで温かい食事が出ることが本当にありがたい」と語ります。

死者7276人に

 大地震発生から10日目を迎えた4日、ネパール政府は、大地震による死者が7276人に達し、負傷者は1万4300人を超えたと発表しました。ロイター通信が伝えました。

 一方、現地メディアは、生き埋めになっていた101歳の男性が2日、倒壊した自宅の中から救出されたと報じました。

 またネパール政府は4日、各国の救助チームの活動終了を決めました。地震発生以降、34カ国が救助活動に参加。生存者16人をがれきの中から救出し、約150人の遺体を収容したといいます。

 国連によると約800万人の生活が地震の影響を受け、少なくとも200万人が今後3カ月間にわたり、テント、飲料水、食料、医薬品の支援を必要としているといいます。


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