2015年5月2日(土)
第86回中央メーデー
志位委員長のあいさつ
日本共産党の志位和夫委員長が、中央メーデーで行った激励あいさつは次の通りです。
中央メーデーにお集まりのみなさん、おはようございます(「おはようございます」の声)。私は、日本共産党を代表して、心からの連帯のあいさつを送ります。(拍手)
まず私は、日本を「海外で戦争する国」に作りかえる「戦争立法」を断固阻止するために、みなさんとがっちりスクラムを組んで、党の総力をあげて頑張りぬくことをお約束したいと思います。(拍手)
「戦争立法」――憲法9条破壊の三つの大問題 列島津々浦々から空前の国民的大闘争を
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安倍政権の進める「戦争立法」には、憲法9条を破壊する三つの大問題があることが、浮かびあがってきました。
第一は、海外派兵の恒久法の新設、周辺事態法の改定によって、アメリカが、世界のどこであれ、アフガニスタン戦争、イラク戦争のような戦争に乗り出したさいに、自衛隊が従来の「戦闘地域」まで行って、軍事支援を行うことになるということです。
第二は、PKO法の改定によって、形式上「停戦合意」がされているが、戦乱が続いているような地域に、自衛隊を派兵し、武器を使った治安維持活動に取り組めるようにすることです。3500人もの戦死者を出しているアフガニスタン国際治安支援部隊(ISAF)に自衛隊が参加する道が開かれてきます。
そして第三は、武力攻撃事態法などの改定によって、日本に対する武力攻撃がなくても、集団的自衛権を発動して、アメリカの戦争に自衛隊が参戦し、海外での武力行使に乗り出すということです。
自衛隊を海外の「戦地」に派兵し、「殺し、殺される」戦闘を行う――憲法9条を真っ向から破壊する暴挙を、断じて許すわけにはまいりません。(「そうだ」の声、拍手)
私は心から呼びかけます。
「戦争立法」反対の一点で、国会の内外で、思想・信条の違いを超え、すべての政党・団体・個人が力をあわせようではありませんか。(「その通り」の声、拍手)
日本列島津々浦々から、空前の国民的大闘争を起こし、安倍政権の憲法破壊のたくらみを必ず打ち砕こうではありませんか。(「よし」の声、大きな拍手)
派遣法改悪、「残業代ゼロ」――労働法制の歴史的大改悪を力あわせて阻止しよう
いま一つ、私が呼びかけたいのは、安倍政権が「世界で一番企業が活躍しやすい国づくり」のスローガンのもと進めている労働法制の歴史的大改悪を、労働界の一致した力、国民運動との共同の力で、必ず阻止することであります。
労働者派遣法改悪法案は、「派遣は臨時的、一時的業務に限る」という大原則を「担保」するものだとされてきた「派遣受け入れ期間は、原則1年、最大3年」という期間制限を取り払い、3年ごとに人を入れ替えさえすれば永久に派遣労働を続けられるようにするものです。こんなことが許されたら、正社員から派遣社員への置き換えが止めどもなく進むことは火を見るよりも明らかではないでしょうか。過去2回の国会で国民と労働者のたたかいで廃案となった歴史的大改悪の法案です。3回目も必ず廃案に追い込もうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
残業代ゼロ法案は、「週40時間、1日8時間」が法定労働時間、それを超えるのは時間外労働時間という、労働時間規制そのものをなくしてしまうというものです。これが強行されれば、異常な長時間労働と「過労死」がいよいよ蔓延(まんえん)することになることは避けられません。「8時間労働制」は、戦後労働運動の原点であり、メーデーの原点です。この原点を覆す歴史逆行の暴挙を許さず、「残業代ゼロ」ではなく「過労死ゼロ」の日本をご一緒につくっていこうではありませんか。(大きな拍手)
あらゆる分野で共同を広げ、大合流させ、安倍政権を打倒しよう
みなさん。沖縄新基地建設に反対するたたかい、「原発ゼロの日本」をめざすたたかい、環太平洋連携協定(TPP)反対のたたかい、消費税大増税を許さないたたかい――あらゆる分野で一致点にもとづく共同を広げに広げ、それを大合流させて、安倍政権を打倒しようではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
「アメリカいいなり・大企業中心」という日本の政治の「二つの異常」を大本からただす新しい政治をおこし、希望ある未来をともに開こうではありませんか。
第86回メーデー万歳! ともに頑張りましょう。(大きな拍手)