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2015年4月29日(水)

NPT会議 各国発言

核保有国に対応を迫る

非人道性告発 禁止の枠組みを

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 【ニューヨーク=島田峰隆】27日に国連本部で始まった核不拡散条約(NPT)再検討会議では、核兵器の非人道性を告発し、核兵器を禁止する法的拘束力を持った枠組みを求める声が相次ぎました。前回会議の行動計画の具体的な実践を求める声に、核保有国5カ国(米英仏中ロ)が対応を迫られる構図が鮮明になっています。

 NPT第6条で締約国は核軍縮・撤廃へ誠実に交渉する義務を負っています。前回2010年の再検討会議は「核兵器のない世界」へ「必要な枠組みを確立する特別な取り組みを行う」とした行動計画を全会一致で採択。核兵器禁止条約の交渉開始を国際政治の焦点に引き上げました。しかし核保有国は交渉に背を向け続けています。

 昨年2月に核兵器の人道上の影響に関する国際会議を主催したメキシコは、核兵器の非人道性が注目され廃絶を求める世論が広がっているとし、「法的拘束力を持つ文書で国際的に核兵器を廃絶することが人道的な責務になっている」と指摘。核兵器を包括的に禁止する文書の交渉開始を呼び掛け、「今回の会議を廃絶へ向けた転換点にしなければならない」と述べて、拍手に包まれました。

 第6条の義務を怠っているとして昨年4月に核保有国を国際司法裁判所に提訴したマーシャル諸島共和国は、「行動計画は重要な基準だが、結果を出さずに後回しにしてはならない」と指摘しました。「今回の会議では法的なアプローチが必要だ」とし、「期限を区切った廃絶への新しい法的枠組みを全面的に支持する」と強調しました。

 新アジェンダ連合(NAC)は、第6条の具体化として、法的拘束力を持つ枠組みをつくる選択肢をまとめた作業文書を提出しています。NAC構成国のアイルランドは「作業文書を研究し、第6条に基づく義務遂行へ接近するには何ができるか緊急に検討してほしい」と訴えました。

 27日には核保有5カ国のうちフランスを除く4カ国が発言。「保有核弾頭数を冷戦の最高潮時と比べて85%減らした」(米国)などと核軍縮の“成果”をアピールせざるをえませんでした。


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