2015年4月29日(水)
国民が参加しやすく
畑野氏「裁判員制度改善を」
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日本共産党の畑野君枝議員は24日の衆院法務委員会で、冤罪(えんざい)を許さない立場から裁判員法改定案の問題点をただし、裁判員制度の全面的な見直しと改善を求めました。
畑野氏が指摘したのは、改定案が「著しく長期にわたる」事件を裁判員裁判から除外するとしている点です。「著しく長期」の基準が不明確で、除外するかどうかを判断するのも職業裁判官になっているとして、「国民参加の機会を奪うことになる。長期間を要する複雑な事案こそ裁判員裁判は実施されるべきだ。除外すれば裁判員の社会常識・市民感覚を反映させられなくなる」と追及しました。
そのうえで、実際に国民が参加しやすくなる具体的な施策―(1)選定手続きで裁判員の重要な役割を知らせる(2)選定後の職務保障の改善・強化(3)公判前手続き段階での証拠の全面開示(4)検察官・弁護人双方の体制強化―を提起。「国民に人を裁くという重責を担う決意を迫った以上、その真摯(しんし)な決意に応えるよう制度的手当て、環境整備をするべきだ」と迫り、制度の抜本的な改善を求めました。
上川陽子法相は「前進・改善ができるよう実態の評価も重ねながら、運用をしっかりとしていくべく努力を重ねたい」と答えました。