2015年4月28日(火)
国連軍縮担当上級代表に署名800万
NPT再検討会議議長「歓迎する」
米NY 核兵器廃絶求めて
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【ニューヨーク=阿部活士】米ニューヨークの国連本部に近いハマーショルド広場は26日午後4時、人波で埋まりました。「核兵器のない世界のための国際行動デー」で、「No to Nuclear Weapons(核兵器にノーを)」とコールしながら、ユニオンスクエアからパレードしてきた数千の人たちです。日本原水協代表団の共同代表6氏が、「核兵器の全面禁止を求めるアピール署名 6336205人」との横断幕を披露すると、歓声があがりました。特設ステージに、国連のアンゲラ・ケイン軍縮担当上級代表と核不拡散条約(NPT)再検討会議のタウス・フェルキ議長が登壇、歓声はピークに達しました。
日本原水協代表団の高草木博共同代表は、ケイン氏に署名目録を手渡し、英語で「署名した人たちと平和で公正で持続可能な世界へとすすむことを願う現在と未来の人たちを代表して、(核兵器)廃絶条約の交渉開始のための決断をおこなうよう求める」とスピーチしました。
広島市の松井一実市長は、平和首長会議として集めた2020年までに廃絶を求める署名110万人分(目録)をケイン氏に手渡し、「廃絶を実現するにはすべての国が締約すること。そのための動きをみんなでつくり出そう」と話しました。
ジョゼフ・ガーソン、ジャッキー・カバソ、ケビン・マーチンの国際行動デー共同議長3氏があいさつ。ガーソン氏は、日本と米国内で集めた合計800万人分を国連に提出したと報告しました。
署名(目録)を受けとったケイン氏は「これだけたくさんの署名を集めることは大変な努力が必要だったと思います。会議に出席する各政府代表がこの署名に込められたメッセージを心に刻んで会議に臨むことを期待したい」とスピーチしました。
フェルキ議長は「私はこの署名の目標を共有します。核兵器の廃絶は、国や政府だけの仕事ではないのです。政治的な意思が必要で、最終的には国民の力によるのです。交渉開始を求める強い意思の再確認として署名を歓迎します」とのべました。
パレードに先立ち、ユニオンスクエアの公園で「平和と地球のため」と題する集会が開かれました。日本からは、日本被団協の再検討会議要請代表団を代表して中村雄子事務局次長が、広島で被爆した13歳当時の様子と友を失った悲しみを語りながら、「ノーモア・ヒバクシャ」と訴えました。