2015年4月27日(月)
国連本部で原爆パネル展
日本被団協 NPT再検討会議むけ
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【ニューヨーク=阿部活士、秋山豊】核兵器全面禁止条約の交渉開始が大きな焦点となる核不拡散条約(NPT)再検討会議が27日から国連本部で始まります。出席する各国関係者にアピールしようと、国連本部の1階ロビーで日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)による原爆パネル展が23日から始まりました。24日午前中は、国連本部を訪ねた各国の人たちや地元の学生らが熱心にパネルを見つめていました。
原爆パネルは、「核のない世界へ ヒロシマ・ナガサキのねがい」と題して50枚を展示。「街の壊滅的被害と人間の被害」から「原子力の平和利用の陰で」などのテーマに分かれています。
ニューヨークにいる伯父を訪ねたので国連本部も見学したと話す核保有国・フランスの女子学生、サリナ・シャローズさん(18)は、広島で被爆して10年後に亡くなった佐々木禎子さんの写真をジッと見ていました。「自分の国を含めて核兵器を持ち続けることは悪いことです。パネルをみて、原爆が何をもたらしたかを人々に伝えることは大事なことだと思います。核兵器は世界に必要ありません」と英語で話しました。
田中熙巳(てるみ)事務局長とともにパネル展の説明にあたっていた木戸季市事務局次長は「広島、長崎に投下された原爆が人間に何をもたらしたのか、その原点をパネルに示しました。また、前回NPT再検討会議からの5年間で改めて着目される核兵器の非人道性を訴える写真も用意しました」と語っていました。