2015年4月27日(月)
水枯れ被害が甚大に
島津氏 リニア計画凍結求める
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日本共産党の島津幸広衆院議員は24日の環境委員会で、リニア新幹線のトンネル工事による水枯れなど甚大な自然環境破壊の実態を示し政府の姿勢をただしました。
島津氏は、リニア中央新幹線のトンネル部分は南アルプスだけで59・2キロメートルに及び、静岡県を流れる大井川の流量が毎秒2トンの減水となるとの試算に流域自治体首長や住民から不安の声があがっていることを紹介しました。
島津氏は、大井川流域の7市2町63万人の水道利用量は毎秒約1・39トン(2012年)で、減水予測はこれを上回るものだと指摘。大井川が作り出す霧が静岡茶葉の成長に大きな役割を果たしていることから、茶葉産業にも影響を与えると述べました。国土交通省の篠原康弘鉄道局次長は、トンネル工事に伴い導水路をつくり減水のないようにすると答弁しました。
島津氏は、導水路計画は、JRが設置した「大井川水資源検討委員会」の委員からも大井川に合流するまでの区間では枯渇の可能性があると指摘されていることを示し、「懸念の声にどう答え、減水した場合、どうするのか」とただしました。
篠原次長は「JRが適切な措置を講じる」、望月義夫環境相は自然環境保全を「事業者であるJR東海の判断で適切に行われる」と無責任な答弁をしました。島津氏は、環境省の対応は不十分だと批判し「リニア計画は凍結し見直すべきだ」と主張しました。