2015年4月25日(土)
阪神・淡路大震災の援護資金 少額返済者 免除に道
共産党・住民の要求実る
内閣府が通知
阪神・淡路大震災で被災者に貸し付けられた「災害援護資金」の返済問題で内閣府は24日までに、本来の返済額が払えず月1000円などの少額返済を続けている場合も、一定の条件にあると自治体が判断すれば返済を免除することができるなど、返済免除の拡大に道を開く通知を兵庫県や神戸市などに出しました。
通知では返済免除の要件として、借受人とその保証人がともに、(1)破産法により免責されている(2)生活保護受給者(3)少額償還中であっても、現に償還できていない状態となった場合に、将来にわたっても未償還金を弁済することができる見込みがないと、自治体が客観的に判断できる場合―としています。
内閣府が1月に示した要件案では未完済者の多数を占める少額返済者が免除対象から外れており、自治体や運動団体がその是正を強く求めていました。
日本共産党は堀内照文衆院議員が初質問で返済免除の拡大を取り上げたのをはじめ、同兵庫県議団、神戸市議団はじめ関係自治体の議員団が国に申し入れてきました。
引き続き運動
阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議・岩田伸彦事務局長の話 返済免除対象を自治体の判断で少額返済者に拡大したことは一歩前進で、繰り返し要請するなどしてきた運動の大きな成果です。一方、保証人に「資力」がある場合は免除にならない問題が残されています。
今後は返済免除の自治体判断の基準を実情に合わせ拡大させていくとともに、国にたいし、全壊300万円支給の被災者支援金の適用もなく20年にわたり苦闘してきた被災者の生活実態に即し、すべての借受人、保証人の返済免除を求めて引き続き運動を強めていきます。