2015年4月22日(水)
TPPいらない
米ワシントンで市民行動
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【ワシントン=洞口昇幸】環太平洋連携協定(TPP)の妥結に向けた交渉を加速させるための大統領貿易促進権限(TPA)法案が、米議会に提出されたことを受けて20日、米ホワイトハウス付近で市民らによる抗議行動がおこなわれ、TPPやTPAを阻止するために、「立ち上がり、たたかおう!」と声を上げました。
TPAは米議会が持つ通商権限を大統領に一任し、外国と合意した通商協定について米議会の修正を認めず、採決のみとするもの。16日に超党派議員が法案を上下両院に提出しました。
20日は、労働組合や市民団体の関係者などが米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)の本部前に結集し、米通商代表部の建物前まで行進。AFL・CIOのトラムカ議長は、自由貿易協定のTPPは「雇用をなくし、環境や民主主義を侵し、不平等をさらに悪化させる。米国民はそんなものを欲していない」とあいさつしました。
TPP・TPAに反対する議員の一人、無所属のバーニー・サンダース上院議員は、「私たちが望むことは、国内の雇用創出や製造業の建て直し、最低賃金の引き上げだ」と述べ、米国の貿易政策の転換を訴えました。
ニューヨーク州から参加したボブ・マーフィさん(73)は、「オバマ大統領は勤労世帯のための政治をすると言いながら、なぜTPP推進の間違った立場にいるのでしょうか。立場を改めるべきです」と語りました。