2015年4月18日(土)
「大阪都」構想での住民説明会
不公正な運営改めよ
市議会野党4会派が市長に
「大阪都」構想で大阪市を廃止して五つの特別区にするための協定書についての市の住民説明会が特別区設置のメリットのみを強く印象づけるものになっている問題で、大阪市議会の公明、自民、民主系、共産の野党4会派は17日、橋下徹市長あてに公正・中立な説明会に改めるよう申し入れました。申し入れ書は大阪府市大都市局に渡しました。
申し入れでは、今回の説明会の広報予算の市議会可決のさいにも、市長は「あくまで、『協定書の内容について分かりやすい説明』に徹し、市長としての立場を踏まえ公正・中立に」との付帯決議が付されていることにもふれながら現状は著しく公正性・中立性を逸脱するものになっていると批判しています。
具体的には(1)事前に議会側との相談もなく冒頭に市長の思いが記載された不適切なパンフを使用していること(2)市長の説明が賛成に誘導する内容となっていること―などを問題としてあげています。
4会派幹事長の会見で、日本共産党の山中智子市議団幹事長は「橋下市長の『僕の説明会だ』という発言に、いかに自分の考えを市民に植え付けていくかに徹しているという状況が表れている」と指摘。行政による客観的な説明の場となるよう、出席を辞退した野党側の対応についても、市長自身がねじ曲げて攻撃し自分の演説会にしてしまっている点にふれ、「冷静な理解を求めて参加した市民も対立に巻き込まれ、街が二分される雰囲気を助長している」と批判しました。