2015年4月11日(土)
大企業に無条件融資
宮本徹議員 厳格な検証求める
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日本共産党の宮本徹議員は10日の衆院財務金融委員会で、政府系金融機関の日本政策投資銀行が行ってきた「危機対応業務」について、大企業への無条件の融資になっていると指摘し、「厳格な検証が必要だ」と主張しました。
宮本氏が取り上げたのは、リーマン・ショック後の2009年、大手自動車メーカーの日産、いすゞ、マツダなどが同行から数百億円の融資を受けたとされる事例です。この時期、日産などは非正規社員の大量解雇を実施。多くの労働者が路頭に投げ出され、「派遣村」ができるなど社会問題となりました。
宮本氏は「雇用を守るという社会的責任を果たさない大企業に無条件に公的支援を行うことになっている」と指摘しました。政策投資銀行の柳正憲副社長は、各社への融資にあたり雇用を守るという条件を付けてこなかったことを認めました。
宮本氏はさらに、同行が「危機対応業務」の規定全文を非公開にしている問題にふれ、「融資の条件は銀行任せで闇(やみ)の中。これまでの融資のやり方に無反省のまま危機対応業務を拡大することは許されない」と述べました。
宮本氏はまた、同行が通常業務で、島根原発3号機を増設する中国電力や、破綻した核燃料サイクルを推進する日本原燃に融資している問題をあげ、「政府は同行に(融資のあり方について)説明責任を果たさせる必要がある」と求めました。