2015年4月6日(月)
安倍・暴走政治ストップ 橋下・維新政治退場の審判を
大阪 志位委員長が訴え
41道府県議選、政令市議選などいっせい地方選前半戦(12日投票)の最後の日曜日となった5日、日本共産党は候補者を先頭に全国各地で街頭から党への支持を熱く訴えました。志位和夫委員長が大阪府、滋賀県で、山下芳生書記局長が埼玉県で演説するなど、党幹部、国会議員も応援に入りました。党支部・後援会は各地で、なんとしても勝利をと、全有権者への宣伝や電話による対話などで猛奮闘しました。
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志位委員長は、大阪市内2カ所で街頭演説し、「大阪の進路、日本の未来がかかった大事な選挙です。『大阪が変われば、日本が変わる』―歴史に逆らう逆流を一掃して、大阪から新しい政治をつくりましょう」と力いっぱい声をあげ、日本共産党の躍進で安倍・暴走政治ストップ、橋下・維新政治の退場―「二つの審判」を下してほしいと呼びかけました。
演説で志位氏がまず訴えたのは、安倍政権が推し進める「戦争立法」=「海外で戦争する国」づくりへの暴走ストップです。
「戦争立法」の危険な本質を明らかにしたうえで、志位氏は、憲法9条を壊す動きに、維新の党はどういう態度かと問いかけました。
首相の改憲協力要請に、橋下徹・最高顧問(大阪市長)は「何でもしたい」と応じたうえ、「大阪都」構想の住民投票は憲法改正国民投票の「予行練習」とまで言い放っています。志位氏は「憲法改悪の別動隊そのものではありませんか。安倍・自民党と橋下・維新の『改憲タッグ』にノーの審判を下しましょう。自民・公明・維新への一票は『戦争への一票』です。共産党への一票は確かな『平和への一票』になります。『戦争立法』ストップの声は、命がけで反戦・平和を貫いてきた日本共産党にお寄せください」と呼びかけました。
続いて訴えたのは、安倍政権が進める「世界で一番企業が活躍しやすい国」への暴走ストップです。
志位氏は、「一握りの大企業栄えて、民滅ぶ」―格差拡大だけをもたらしたアベノミクスを徹底批判し、消費税、社会保障、雇用問題で経済政策の抜本的転換を求めました。
この問題で維新はどういう態度か。国会質疑で「力をあわせてアベノミクスを成功させる」とエールを送り、「今国会に上程されている労働規制改革をやりとげていく」と派遣法大改悪など雇用のルール破壊をあおっています。「ここでも安倍政権の暴走の『先兵』になっています。共産党への一票で安倍・自民と橋下・維新の『暮らし破壊タッグ』にノーの審判を突きつけましょう」と志位氏が力説すると、大きな拍手にわきました。
大阪の進路をめぐって、いま問われているのは何か。
維新が「大阪都」構想を最大争点にするとしているもとで、志位氏は「その前に今度の選挙で府民が審判を下すべき大問題があります」と指摘。この7年間の「維新政治」に「総決算の審判」を下そうと強く訴えました。わけても、地方自治の原点=「住民福祉の増進」を乱暴に投げ捨ててきた維新の姿勢を最大の問題点として批判しました。
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5日の演説で志位氏は維新政治について、大阪府政をみれば福祉・介護・医療など暮らしに関わる予算を6年間で1770億円も削減し、▽池田小学校の惨事を踏まえ府下全ての小学校に配置された学校警備員の補助をゼロに▽救急救命センターの補助金をゼロにするもとで大阪全体の3次救命救急の搬送受け入れ拒否が1・77倍に増加▽八つの障害者・福祉団体への補助金を廃止▽街かどデイハウス補助金を半減▽1・2万人の待機者がいるのに特養ホームの建設費補助を削減▽高すぎる国民健康保険料が問題になっているときに市町村への補助を削減しています。
それに加えて大阪市政をみても、敬老パスの有料化、赤バス(コミュニティーバス)は全廃、住吉市民病院の廃止、国保は黒字が続くのに値上げ―。
府民の命を削る「維新政治」
維新による数々の福祉切り捨てを具体的にあげた志位氏は、「府民の命を削る暴政を進めてきたのが『維新政治』の7年間だったのではないでしょうか。『身を切る』改革といいながら『府民の命を削ってきた』のが『維新政治』の正体です」と訴えると、「そうだ!」の怒りの声と拍手。「日本共産党の躍進で大阪に『住民福祉の増進』という地方自治の原点を取り戻しましょう」と力説すると、大きな拍手にわきました。
民主主義を壊す独裁政治
志位氏がさらに厳しく糾弾したのは、他の自治体では見られない「維新政治」の特異な危険―民主主義を壊す独裁政治を大阪に持ち込んだ大罪です。それが一番悪い形で表れているのが教育の現場だと指摘しました。
▽安倍「教育改革」を先取りして首長が教育に介入する「教育基本条例」の強行▽全国一斉学力テストの学校別結果の公表をはじめ、子どもを競争にかりたてる「教育改革」▽子どもの学習権を奪う府立7高校廃校▽「国旗・国歌」強制条例と“口元チェック”での強要▽司法から憲法上の権利を侵害すると断罪された大阪市職員への思想調査。
志位氏は「最も野蛮な手法で民主主義と教育を破壊する暴政を進め、それが破綻しつつあるのが『維新政治』の7年間です。日本共産党を躍進させて大阪に自由と民主主義を取り戻そうではありませんか」と力を込めて訴えると、拍手にわきかえりました。
「大阪都」構想の三つの仕掛け
その維新が力を入れる「大阪都」構想とは何か。志位氏は「『維新政治』の暴政に府民の批判が広がるなかで、追い詰められた維新が暴政を押し付けるために強行突破、一か八かの賭けに出た、悪あがきが正体です」とずばり指摘しました。
(1)大阪市をなくす「大阪市廃止・解体」構想(2)これまでできなかった民営化の推進や行政施設の統廃合で暮らしをつぶす(3)大阪市の権限・財源を「一人の指揮官」(府知事)が吸い上げてやりたい放題に―この三つの点から「都」構想の仕掛けを明らかにし、そこで吸い上げたお金を大型開発やカジノ誘致に注ぎ込む狙いを浮き彫りにしました。
「大阪市をつぶし、福祉をつぶし、独裁体制をつくる―。共産党の躍進でこの独裁体制づくりストップ、維新に退場の審判を下しましょう」と訴えると、「そうだ」の歓声と拍手につつまれました。
そのうえで志位氏は、大阪の共産党地方議員団について、(1)「維新政治」に一貫して真正面から対決を貫く(2)府民とともに府政を動かす(3)「維新政治」ノーの立場で共同に力をつくす―日本共産党の議席の値打ちを太く押し出しました。
「政治腐敗の一掃」にかかわって志位氏は、議案提案権を活用して政党助成廃止法案、企業・団体献金全面禁止法案を提出した日本共産党との対比で、「身を切る」改革を唱える維新の国会議員が“企業献金を禁止するかわりに政党助成金を増やしてほしい”と主張していることに言及。「『身を切る』とはよく言えたものです。これでは『身を肥やす』改革です。政治の不当な特権をただすというなら、政党助成金をキッパリ廃止するべきです」と訴えると、「そうだ」の歓声と拍手。
「『大阪が変われば、日本が変わる』―この大阪から歴史に逆らう逆流を一掃し、新しい政治をつくりましょう。日本を変える大躍進を大阪から勝ち取らせてください」と力強く呼びかけると、やまない拍手にわきかえりました。