2015年4月3日(金)
年金機構の人員確保を
参院委で田村議員 非正規雇い止めを批判
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日本共産党の田村智子参院議員は2日の予算委員会で、日本年金機構による非正規職員の大量雇い止め(契約を更新せずにやめさせること)を批判し、国民の年金受給権を保障する人員体制の確立を主張しました。
同機構は2012年度以降、就業規則の契約更新回数上限(不更新条項)を理由に、非正規職員を大量に雇い止めしています。
田村氏は、「年金への苦情が殺到するなかでも真面目に頑張ってきた。助けて」という、雇い止めされた女性の悲痛な訴えを示し、今後も毎年1500人以上もの雇い止めが続くことを指摘。「安倍首相は『希望すれば正規に』と言うが、厚労省のお膝元でこういう事態を容認し、どうして『希望すれば正規』が実現するのか」と迫りました。塩崎恭久厚労相は「機構と労働者との間で、契約期間や更新等の諸条件を締結している」と実態を見ない答弁をくりかえし、今後の業務減少を考慮し「必要人員を管理する必要がある」と冷たく言い放ちました。
厚労省の樽見英樹審議官は、昨年度1800人を雇い止めする一方で、1900人採用したと答弁。不更新条項で、機械的に職員を入れ替えているにすぎないことが明らかになりました。
田村氏は「ブラック企業と同じだ」「これでどうして、年金業務が向上するのか」と批判。正規職員から「大量の雇い止めで職場が混乱しているのは明らかだ」との声があがり、年金に関する機構の処分を不満とする審査請求件数も増加していることをあげ、「国民の年金受給権の問題であり、知識と経験を積んだ人が必要だ」と強調しました。