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2015年3月31日(火)

マタハラ 長時間労働見直し訴え

市民団体が白書 「解決」12%どまり

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(写真)記者会見する小酒部代表(中央)ら=30日、厚生労働省

 働く女性が妊娠・出産を理由に解雇などの不利益を受けるマタハラ(マタニティーハラスメント)撲滅のために活動する「マタハラNet」の小酒部(おさかべ)さやか代表(37)は30日、厚生労働省内で記者会見し、「2015年マタハラ白書」(抜粋版)を発表しました。被害を社内で相談した人のうち、「解決した」は12%にとどまります。「そのままにされた」「余計に傷つく言葉を言われた」などさらなる被害を受けた人が7割に上りました。

 「白書」は1月に被害者に調査し、186人の実態を明らかにしました。マタハラの根本には「性別役割分業の意識」と「長時間労働」があると指摘します。マタハラを受けたときの労働時間は「残業が当たり前で8時間以上の勤務が多い」が38%、「深夜に及ぶ残業が多い働き方」が6%と合計44%が長時間労働です。平均的な有給休暇の取得は「毎年1〜2日くらい」「1度も取ったことがない」を合わせて42%です。

 小酒部代表は「マタハラはすべての女性社員へのものです。被害を受けた人は労働局や弁護士に相談してほしい。企業は長時間労働を見直してほしい」と訴えました。

 調査を監修した圷(あくつ)由美子弁護士は「育児や睡眠のための生活コア時間を守るために労働時間を規制すべきなのに、安倍内閣が労働時間規制を適用除外する法改悪を進めようとするのは逆行です」と批判しました。


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