2015年3月29日(日)
県民の願い届ける議席取り戻そう
県議空白7県遊説の皮切り 志位委員長が訴え 宇都宮
道府県議・政令市議選告示(4月3日)が間近に迫った28日、日本共産党は候補者を先頭に、党幹部、国会議員らが「『戦争立法』ストップ、福祉・くらしの充実を」の声を共産党へと訴えました。志位和夫委員長は、宇都宮市で街頭演説。栃木県を皮切りに、愛知(29日)、神奈川(告示日)など県議会での党議席空白の七つの県のすべてで訴え、議席奪還を目指し全力で駆け巡ります。党支部・後援会も対話・支持拡大の飛躍に全力をあげつつ、宣伝にも取り組みました。
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この日の演説で志位氏は「日本共産党の躍進で安倍暴走政治ストップの審判を地方から下しましょう」と力強く呼びかけるとともに、党議席の「宝の値打ち」を語り、前回799票差で惜敗した野村せつ子候補の議席回復に向けて支援・支持を呼びかけました。駅前を歩く人たちも多く足をとめるなか、志位氏は、昨年の総選挙で、比例代表の得票率が3・2%から8・1%へと共産党が全国で一番躍進したのが栃木県だと心からの感謝をのべました。「この躍進を地方政治でも花開かせたい」とさらなる飛躍の決意を表明すると、駅前に詰めかけた聴衆から大きな拍手と歓声がわきおこりました。
演説で志位氏がまず訴えたのは、「海外で戦争する国」への暴走ストップです。
安倍政権が5月の連休明けにも提出しようとしている集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を具体化する法案について「米国が起こすあらゆる戦争に自衛隊が参戦・支援する憲法違反の『戦争立法』が正体です。『戦争立法』ストップの声は、93年、一筋に反戦・平和を貫いた日本共産党の野村せつ子さんにお寄せください」と力説しました。
いま一つ訴えたのは、「世界で一番企業が活躍しやすい国」への暴走ストップです。
大企業が空前のもうけをあげる一方、働く人の実質賃金は19カ月連続マイナス。志位氏は「大企業栄えて、民滅ぶ」、格差拡大だけをもたらした「アベノミクス」からの抜本的な政策転換を提起しました。
具体的には、(1)消費税10%中止、「消費税に頼らない別の道」への転換(2)社会保障切り捨てから充実への転換(3)「正社員ゼロ」「残業代ゼロ」法案を許さず、人間らしく働けるルールをつくる(4)安倍政権が「成長戦略」に位置づける原発再稼働ストップ、「原発ゼロの日本」への転換―を太く押し出しました。
知事のいうことになんでも賛成の「オール与党」の栃木県議会で、党議席回復がどれだけ重要か。志位氏は党議席の「宝の値打ち」を三つの角度から訴えました。
第一は、“議会を議会らしくする議席”です。
野村候補は在職4年間で本会議と委員会で計169回の質問・討論に立ち、本会議討論だけでも49回を数えます。党議席のなかった4年間、本会議での討論はわずか5回しか行われていません。志位氏は「議会を議会らしくするうえで、絶対に欠かせない議席が日本共産党の議席です」と強調しました。
第二は、“県政のゆがみをただす議席”です。
県の財政力は全国12位の栃木ですが、1人あたりの民生費は41位。世帯あたりの国民健康保険税は全国3番目の高さで、資格証明書交付率は7年連続全国ワースト1の無慈悲さです。一方で、思川開発南摩ダムに215億円も注ぐなど、巨大開発を推進しています。
志位氏は「住民福祉の増進」という自治体の原点を投げ捨て、大企業「呼び込み」と巨大開発に巨額の税金を使う―このゆがみを共産党の躍進でただそうと力強く訴えました。
第三は、“不正・腐敗をただす議席”です。
県議会で党議席がなくなった途端に凍結されていた海外視察が復活し、政務活動費をめぐっても「カラ出張」「領収書偽造」などの疑惑が出ています。志位氏は、「文字通りの税金の無駄遣い、不正・腐敗を共産党の躍進でなくしましょう」と力を込めて訴えました。
演説の最後に志位氏が「残る2週間、支援を広げに広げ、県民の願い届ける議席―野村さんの議席を必ず取り戻し、2議席、3議席への躍進にどうか力をお貸しください」と力いっぱい訴えると、歓声と拍手にわきかえりました。