2015年3月28日(土)
「慰安婦」問題 政府は資料収集を
塩川氏に参事官 「扱い調整する」
衆院内閣委
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日本共産党の塩川鉄也議員は25日の衆院内閣委員会で、「慰安婦」問題での日本軍の関与と強制性を認めた「河野談話」を裏付ける新資料の収集についてただしました。
政府は「河野談話」発表以降も、日本軍「慰安婦」関連の資料があれば関係省庁は内閣官房に報告するよう求めています。塩川氏は、この間、研究者らの手によって多くの資料発掘が行われているが、政府は関係資料収集の努力を怠ってきたと批判。一例として、関東学院大学の林博史教授が公表した「日本海軍占領期間中蘭領東印度西部ボルネオに於ける強制売淫行為に関する報告」について、「日本軍『慰安婦』関連資料であることは明らかだ」と指摘。同資料が国立公文書館に保管されているとして、「内閣官房に報告したのか」とただしました。
内閣府の福井仁史官房審議官は「当該文書を保有する省庁が公文書館に移管する前に判断するものと考えている」と答弁。文書を保有していた法務省の萩本修司法法制部長は「現在の法務省が判断する立場にはない」と述べ、食い違った答弁を行いました。
塩川氏は、資料収集の努力を怠り、報告の責任を押し付け合う省庁の態度を批判し、「しっかり収集すべきだ」とただしました。内閣官房の佐々木裕介内閣参事官は「資料の取り扱いを調整する」と述べました。