2015年3月27日(金)
盗聴の事実すら否定
警察庁局長居直る 仁比氏が追及
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日本共産党の仁比聡平参院議員は法務委員会で26日、取り調べの一部可視化と併せて盗聴法拡大などを盛り込んだ「刑事訴訟法などの一部改正法案」について「一括で成立を求めるのは言語道断」とのべ、同法案の審議入りに反対しました。
仁比氏は、法案について「可視化と証拠開示は不十分。一方で、盗聴拡大と『司法取引』を導入する重大な改悪だ。えん罪被害者らが、えん罪をなくすどころか新たな温床になると強く反対している」と強調しました。
仁比氏が「可視化の範囲は全体の2、3%にすぎない。可視化されない(詐欺、窃盗など)大半の一般事件で、盗聴するということか」と尋ねたのに対し、上川陽子法相は「そういう状況だ」と認めました。
仁比氏は「えん罪根絶のため可視化をするかのように世間を欺いて、捜査機関念願の“使い勝手”のいい盗聴をできるようにしたものだ」とのべました。
さらに仁比氏は、日本共産党の緒方靖夫国際部長(当時、現副委員長)の自宅への警察による盗聴を断罪した東京高裁判決をあげ「警察が行ったことを認めて謝罪すべきだ」と追及。
警察庁の橋清孝警備局長は「警察は盗聴といわれるようなことを過去にも行っておらず、今後も行うことはない」と答弁。仁比氏は「反省、謝罪どころか、事実すら認めない捜査機関にこんな卑劣な捜査手段を与えていいのか」と批判しました。