2015年3月27日(金)
「戦争立法」ストップ 福祉とくらし第一の県政を
10道県知事選告示 志位委員長が第一声
共産党 すべてで自民と正面対決
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10道県知事選が26日、告示され、いっせい地方選は本番に突入しました。日本共産党は、10道県のすべてに支援・支持・推薦・公認候補を立て、安倍暴走政治を支える現職候補を擁立した自公両党と正面から対決しています。日本共産党の志位和夫委員長は横浜駅西口で、神奈川県知事選に出馬した岡本はじめ候補の応援で第一声に立ち、「『戦争立法』ストップ、福祉とくらし第一の県政を」と岡本候補への支持を熱く訴え、地方から安倍暴走政治に審判を下そうと呼びかけました。
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神奈川で岡本候補を応援
志位委員長は「あらゆる分野で民意に背く暴走をしている安倍政権に対して、地方から『ノー』の審判を突きつける絶好のチャンスです。日本共産党は全国10道県の知事選すべてで、自民党勢力に担がれた候補者と対決する候補者を支援し、勝利のために全力を尽くします」と力強く表明しました。
演説のなかで志位氏がまず強調したのは、安倍政権が集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を具体化する一連の法案を5月の連休明けにも提出し、力ずくで押し通そうとする情勢のもと、今度の選挙で「海外で戦争する国」づくりにストップの声を突きつけようということです。
志位氏は、この間の自身の国会論戦や党首討論を踏まえ、第一に、米国が世界のどこであれ戦争に乗り出した際に、自衛隊が従来の「戦闘地域」まで行って軍事支援を行うようになること、第二に、どういう場合に集団的自衛権を発動するかは、時の政権の裁量で無限定になり、米国の先制攻撃の戦争にも参戦することになる、という二つの大問題を厳しく指摘しました。
「米国が引き起こすあらゆる戦争に自衛隊が参戦・支援する『戦争立法』―これがいま行われていることの正体です。憲法破壊の暴挙を許していいのか。これはいっせい地方選挙の大争点です」と力を込めて訴えました。
そのうえで志位氏は、神奈川県の現知事が先の「閣議決定」を「国民の命を守るためのもの」だと礼賛したこととの対比で、「9条を守り、集団的自衛権の行使反対」ときっぱり表明する岡本はじめ候補の政治姿勢を際立たせました。「現職知事への1票は『戦争への1票』になります。岡本さんへの1票は『平和への1票』になります。『戦争立法』ストップの声はこぞって岡本さんへお寄せください。神奈川県から安倍政権の『海外で戦争する国』づくりに痛打を与える審判を下しましょう」と呼びかけました。
岡本候補の勝利で、どういう県政をつくるのか。志位氏は、現県政の「三つのゆがみ」をただそうと訴えました。
第一は、福祉と暮らしそっちのけのゆがみをただし、「住民の福祉増進」という地方自治体の原点を取り戻すことです。
神奈川は年間予算1・9兆円、全国2位の財政力指数のもとで、65歳以上人口1人あたりの老人福祉費は全国ワースト3位、子どもの医療費助成は首都圏で一番遅れており、人口1人あたりの教育費は全国ワースト1位です。ところが、現知事は「緊縮財政対策」で、遅れた福祉施策をさらに削ってきました。
「県政にないのはお金ではありません。『福祉の心』です。県政に『福祉の心』を取り戻しましょう。全国2位の財政力を福祉と暮らしに使う、まっとうな県政をつくりましょう」と力強く訴えました。
第二は、大企業「呼び込み」政治のゆがみをただし、地域にある力を生かす経済政策に切り替えることです。
現知事が福祉と暮らしそっちのけで力を入れるのが、大企業のもうけの邪魔になる雇用や医療の規制を取り払い、大企業を呼び込む「特区」の推進です。「企業誘致」を名目にしながら、大半は既に神奈川にある大企業にばらまかれる大企業補助金、大手ゼネコンがもうかるだけで中小業者に仕事がまわらない巨大公共事業も続いています。
志位氏は「県内事業所の99%、県内で働く人の75%を占める中小企業や農林水産業を応援する県政に切り替えましょう。地域に根ざして頑張る力をしっかり応援する政治にしてこそ、神奈川経済の未来は開けます。その願いを岡本さんに託してください」と訴えました。
第三は、「基地との共存」をおしつけるゆがみをただし、基地も核もない平和な神奈川をつくることです。
神奈川は、沖縄につぐ第二の基地県です。原子力空母への不安、米軍機の爆音や事故、米兵犯罪―「基地あるがゆえの苦しみ」を県民が受けるもとで、現知事は「基地と共存していかなければならない」と説いています。
志位氏は「原子力空母の母港を返上し、基地のない平和で豊かな神奈川をつくりましょう。沖縄に連帯して、基地のない沖縄、基地のない神奈川、基地のない日本をつくりましょう」と力説しました。
志位氏が演説の最後に「安倍政権の暴走ストップ、神奈川から日本を変えよう―この思いを一つに集め、岡本さんを県知事に押し上げましょう」と力を込めて訴えると、駅前を埋めた聴衆から拍手と歓声がわき起こりました。