2015年3月25日(水)
異議あり 大阪市解体
フリーマーケット社社長・政治団体「民意の声」代表 浅野秀弥さん
現場知らんで何いうてんねん
「私が橋下徹(大阪市長、大阪維新の会代表)をつくった張本人。申し訳ございません」「引っ張り出した以上、責任を持って退場させなければなりません」という浅野秀弥さん(フリーマーケット社社長、政治団体「民意の声」代表)に話を聞きました。(渡辺健)
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ぼくが「赤旗」の取材を受けることになるとはねえ。
裏切ったのは誰
2008年1月の大阪府知事選。2万%出馬はないという橋下さんを8時間かけて説得しました。
太田房江府政ではもうあかん。改革も何もできない。だれかさがそうという機運があった。自民党にも公明党にも。結局、堺屋太一さん(作家・評論家、元経済企画庁長官)が連れてきたのが橋下さんです。
弁護士で、「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ)などテレビにもよく出ていて、知名度もありましたからね。
堺屋さんとは35年来のつきあい。私はイベントのプロデューサーで、堺屋さんとは、よう博覧会などをいっしょにやっていました。
ぼくが橋下さんを知事候補にくどいたときは、自民党と公明党が一体になって大阪のためにがんばってくれると思っていた。ところが、橋下さんは、他人のいうことを聞かない。対立型で協調型ではない。自分の権力や利権を守りたい。
いわゆる「大阪都」構想には反対だという公明党を、橋下さんは「裏切った」というけど、一番裏切っているのは誰やといいたい。
ぼくは、よく言うんです。イベントのためのイベントはやるな。彼は「都構想のための都構想」。何をやるんや。
大阪市という政令市をなくして五つに割る。新庁舎建設だけでばく大な金がかかりますよ。特別区の自主財源は限られる。これで住民サービスができますか。
「大阪都」構想は大阪の成長となんの関係もありません。大阪府立体育会館は相撲やってるやないですか。市立体育館いりますやん。「二重行政」と違います。夢洲(ゆめしま)にカジノつくってどうしますねん。アジアにはカジノがたくさんある。日本にはパチンコとかこんなにギャンブルがあるのに。
地下鉄売るとか。あほちゃうか。黒字でっせ。文楽という文化をなんで守らへんの。補助金カット、カットいうて、現場知らんで何いうてんねん。
首相官邸まで動いて、「都」構想に反対していた公明党を住民投票賛成に変えさせたのは、安倍首相が「憲法改正」で維新の協力が得たいからでしょう。私は「自主憲法」をつくるべきだと思っています。共産党と意見が違います。そやけど、大阪市をなくすかどうかの住民投票を「憲法改正」の国民投票の「予行練習」(橋下市長)にされたら、たまらん。
ふるさと歌おう
私が代表の「民意の声」は「大阪市がなくなるで!えらいこっちゃの会」と共同して28日午後0時30分、中之島公園女神像前に集合してパレードをします。右も左も関係なく一人の住民として参加していただきたい。黙っていたら、大阪市がなくなりますよ、あなたのふるさとがなくなりますよ、それでいいんですか、という思いを込めて「ふるさと」を歌いたい。みなさん、歌いにきませんか。