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2015年3月23日(月)

きょうの潮流

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 「(組織の)ボルトとナットを締め直すのが主たる任務」。1年前の就任会見でNHKの籾井(もみい)勝人会長は、こう話しました。しかし、最も緩んでいたのは自分自身ではないか▼籾井会長に、カネの問題が浮上しました。1月2日、私用ゴルフのハイヤー代約5万円をNHKが立て替えていた、というのです。自分で負担するつもりだった、と説明する籾井氏。しかし、実際に支払われたのは3月9日。監査委員が会長に事実確認の聴取を行った後です。内部告発がなければ放置された可能性も大きい▼籾井氏は、私用目的でのハイヤーの手配を秘書室に要請した理由として「安全の確保」を挙げます。私用なのになぜ秘書室を通したのか。それはたった1回のことなのか。疑問はつきません▼問題は、NHKが立て替えたお金の原資が受信料だということです。「会長、副会長および理事の服務に関する準則」には、「公共放送を支える受信料の重みを深く認識し、職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用いなければならない」とあります▼5日の衆院総務委員会で籾井氏は「(受信料の支払いを)義務化できればすばらしい」と答弁しました。公私の区別もつかない会長が言ったところで、視聴者の理解は得られないでしょう▼安倍政権を後ろ盾に、幾ら問題発言をしても居座り続ける籾井氏。会長の罷免を求める署名は、この問題が発覚する前の時点で、すでに7万を超えています。それでも安倍政権は、かばい続けるのでしょうか。


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