2015年3月21日(土)
米軍の武力行使と一体化
参院予算委 井上議員が法案化中止迫る
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日本共産党の井上哲士議員は20日の参院予算委員会で質問し、安倍政権による「戦争立法」具体化で、自衛隊が地球規模で米軍の戦争を支援する危険性を告発しました。
井上氏は、米軍の戦争で自衛隊が後方支援する周辺事態法から、「我が国周辺の地域」の文言の削除を提案していることについて、「時の政権が『日本の平和と安定に重要な影響を与える事態』と判断すれば、地球の裏側でも外国軍の支援が可能になるということだ」と批判しました。
さらに井上氏は、イラク戦争支援の特措法などではできないとされてきた他国軍への武器・弾薬提供や発進準備中の航空機への給油が盛り込まれていることを告発しました。
防衛省の黒江哲郎防衛政策局長は「米側からさまざまなニーズ(要求)の確認をしている」と答弁。米側のニーズが事実上あったことを認めました。
井上氏は、自衛艦「ひゅうが」に米軍のオスプレイが発着艦した2013年6月の日米共同訓練の様子を示し、「米側から給油のニーズがあり、すでに発着艦訓練も行われている。アフガン戦争では日本が給油した米艦船から飛び立った米軍機が空爆して大問題になったが、今度は戦闘機に直接、自衛隊が給油することを可能にする。これでも自衛隊の活動は武力行使と一体化しないといえるのか」と迫りました。
井上氏は、「与党合意にある『切れ目のない』法整備とは、米国の要求に切れ目なく応えて、いつでもどこでも、どんな戦争でも、米軍の行う武力行使への支援を可能にするものだ」と述べ、憲法9条に反する法案化の中止と「閣議決定」の撤回を強く求めました。