2015年3月10日(火)
命・健康が奪われる
アピール発表 医療保険制度改悪に反対
安倍内閣が国会に提出した医療保険制度改革関連法案について、昨年4月に国会包囲を行った団体・個人でつくる「いのちまもるヒューマンチェーン会議」が9日、衆院第1議員会館内で記者会見し、「安心して医療を受ける権利を奪う 医療保険制度改革関連法案の成立に反対しましょう」とのアピールを発表しました。
法案は▽75歳以上の高齢者の保険料を2倍から10倍に▽入院の食事療養費を1食260円から460円に▽国民健康保険を都道府県単位化▽有効性や安全性が未確立な医療を「患者申出療養」として創設―するものです。
アピールを呼びかけた花の谷クリニックの伊藤真美院長は「所得の低い人が必要な医療が受けられなくなり、命、健康が奪われる」と批判しました。
済生会栗橋病院の本田宏院長補佐は、家族の介護で高額な費用が必要だったと語り、「家族の介護で直面するまで見えにくい問題点を広く伝えていきたい」と話しました。
日本赤十字看護大学の川島みどり客員教授は「看護師が手厚く配置された病棟を半分に減らすなど患者と家族、看護師の双方にとって悪い法案です」と語りました。
アピールへの賛同は、作家、大学教授など38人、11団体に広がっています。同会議は呼びかけと賛同をさらに広げ、19日に参院議員会館内で院内集会を開くとしています。