2015年3月4日(水)
“退職しなければ解雇”
日本IBM 労組が録音公開
日本IBMが労働者に面接で、「退職しなければ解雇する」と迫っていることが明らかになりました。JMIU(全日本金属情報機器労働組合)日本IBM支部が3日、厚生労働省内で会見し、録音データを公開しました。 (関連記事)
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問題の退職強要を受けた男性(勤続27年)は、2月18日午後4時、面接に呼び出されました。上司は「別の道に行った方がいい」と退職するよう求め、男性の返答をさえぎって、「受けない場合は、解雇状態になる」としました。
日本IBMは、労働者に突然解雇を通告し、そのまま会社から閉め出す「ロックアウト解雇」を繰り返しています。男性が「ロックアウト解雇ですか」と問いただすと、上司は「そうならないよう次の会社を紹介するのでどうですか」と言い、ロックアウト解雇を否定しませんでした。
会見で大岡義久委員長は、「(合法とされる)退職勧奨のレベルを超えている」と録音公開に踏み切った理由を説明しました。
退職強要を受けた男性は、「昨年11月からプロジェクトが追加され、仕事が増えているのに。聞き間違いかと思い、頭が真っ白になった」と振り返り、「自力では会社と交渉できないと思い、組合に加入した」と話しました。会見では男性のほかに退職強要を受けた2人が実態を告発しました。男性が面接を受けた翌日の19日、JMIUによると、会社は団体交渉で解雇発言について「本当なら、あってはならない」としました。