2015年2月26日(木)
原発集中の危険 審査・検討なし
藤野議員 これで再稼働許さない
日本共産党の藤野保史議員は25日、衆院予算委員会で初質問に立ち、福島第1原発事故で明らかになった同時多発事故の危険を取り上げ、政府、原子力規制委員会に対し原発集中立地の危険性の審査、検討もなしに再稼働は許されないと迫りました。
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原子力規制委員会は、川内原発(鹿児島県)に続いて、高浜原発3、4号機(福井県)について規制基準「適合」と判断。高浜原発のある若狭湾には、「もんじゅ」「ふげん」を含めて15基の原発が集中しています。
藤野氏は、「高浜原発の審査にあたって、複数の原発が同時多発事故を起こす問題を審査したのか」と質問。規制委員会の田中俊一委員長は「それぞれの炉で事故に対応できるよう求め、対応できると確認した」と答弁しました。
藤野氏は、「個々の原子炉での対応を困難にするのが同時多発事故で、福島の事故で経験したことだ」と指摘。国会事故調査委員会が“個々の原子炉を審査すればよい”とする考えを「不合理」だと批判していることを示し、「規制委ができないと言うなら、政府がこの問題に向き合うべきだ」と宮沢洋一経済産業相に迫りました。
宮沢氏は「基準は規制委が決めること」との答弁を繰り返し、藤野氏は「政治が逃げてはだめだ」と批判。若狭湾に多くの断層があることを示し、「『地震の巣』だ。このリスクに向き合い、リスクを減らすことが大臣に求められている」「同時多発事故の審査をしていない。集中立地についても検討していない。これで再稼働など許されない」と主張しました。
高浜原発、大飯原発の地元(福井県)の市民団体の住民アンケートに寄せられた「原発は直ちに廃炉すべきです」などの声を紹介し、「いま政治に求められているのは、この声に応えることだ」と訴えました。