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2015年2月22日(日)

きょうの潮流

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 親類の傘寿のお祝いに同席しました。それぞれの思い出を語りあい、本人も80年のあゆみを振り返りながら、しみじみと感謝の気持ちを伝える。温かな時が流れました▼当人はもちろん、周りもみずからの半生を思い起こす機会となる節目の祝い。近年、定着してきた「2分の1成人式」もその一つでしょう。成人の半分、10歳になった記念に学校や地域で開く行事で、今頃が盛んだといいます▼本欄でも前にふれましたが、式では子どもたちが名前の由来や将来の夢を語ったり、親への感謝を手紙に表したり。合唱や群読を発表するところもあり、とりくみは多様です。そのための教材も売り出されています▼わが子の成長を実感して感動した、家族の絆が深まった―。保護者の多くが式への満足を口にする一方で中身を問う声も上がっています。複雑な家庭環境をもつ親子や、虐待を受けた、あるいは受けている子どもに生い立ちを振り返らせ、感謝を強いる。感動の裏でつらい思いを味わっている彼らの行き場はあるのか、と▼学校教育は子どもの家庭背景を問わず、学校はどの子も生まれに関係なく、平等に学べる空間であるはず。そう指摘し、ひろがる式のあり方に疑問を呈する教育関係者もいます▼以前、本紙日曜版で連載した「たんぽぽ先生の教室日記」では2分の1成人式にかかわり、命の誕生の学習をしていました。みんなが喜びあい、生きることの意味を見いだす。人生の節目を祝福する、意義のある“成人式”に発展してほしい。


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