2015年2月21日(土)
監視テント持ち去る
沖縄・東村高江 不在狙い犯行
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沖縄県東村高江に新しく完成した2カ所の米軍ヘリ着陸帯(パッド)運用に反対するため、米軍北部訓練場のN4ゲート周辺に設営されていた住民の座り込みテントが何者かに撤去されているのが20日、分かりました。
名護市在住で週5日、高江へ通っている間島孝彦さん(61)によると、同日午前7時半にテントが中に置かれたいすなどと一緒に全て撤去されているのを確認。「9時に同訓練場の米兵4人がゲート前に顔を出し、(撤去をめぐって)われわれと言い争いになった。警察が来たものの、日米地位協定にかかわるので、盗難届けも出せないと言って帰ってしまった」といいます。
着陸帯は17日に安倍内閣が米軍への提供を閣議決定したことで、海兵隊オスプレイによる直近の運用強行への懸念が強まっています。
テントはこの間、夜間常駐態勢がとられていなかったため、撤去は監視の目がなくなった前日午後5時から翌未明にかけての間に行われたものとみられています。
間島さんは「この間、N4ゲート付近の基地内では野営の陣地づくり訓練など米兵の動きが激しかった。撤去は着陸帯の本格運用に向けたものではないのか」と語りました。
テント自体は米軍への提供区域外に設営されていたもの。仮に米側が撤去した場合、日米地位協定第3条は両政府間の協議を条件としており、日本政府が撤去に同意していた可能性もあります。
防衛省沖縄防衛局は「撤去の事実確認そのものができていないので答えられない」とのべています。