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2015年2月11日(水)

日本共産党躍進で暴走阻止、政治の転換を

いっせい地方選 志位委員長が全国遊説 東京・演説会

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(写真)国会議員と都議、いっせい地方選候補者が紹介され、志位和夫委員長が訴えた日本共産党演説会=10日、東京都渋谷区の東京体育館

 日本共産党東京都委員会は10日夜、渋谷区の東京体育館で志位和夫委員長を迎えた演説会を開きました。2カ月後に迫った、いっせい地方選挙に向けた全国遊説の皮切りとなる演説会です。会場は3階席まで埋まり、熱気につつまれました。いっせい地方選の候補者214人が紹介され、代表が決意表明。赤嶺政賢、宮本徹、池内さおりの各衆院議員が、沖縄のたたかいや国会情勢を生き生きと報告しました。志位氏は安倍政権の暴走政治の転換と日本共産党躍進の歴史的意義を語り、「都議選、参院選、総選挙に続き、首都東京から共産党躍進の大波を」と力強く呼びかけました。


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(写真)演説する志位和夫委員長

 志位氏は冒頭、過激組織「イスラム国」による日本人人質殺害事件をあらためて糾弾。テロ組織に対する今後の対応として、「最も野蛮で無法な組織が相手だからこそ、国際社会の側が『暴力対暴力』『憎悪対憎悪』の連鎖におちいってはならない」と指摘し、「国連を中心に、国際法、国際人道法を厳格に守って行動することが何よりも重要であり、そういう態度を堅持してこそテロリストを追い詰めていく一番の力になります」と強調しました。

 昨年の総選挙での日本共産党の躍進について、その流れが一昨年6月の東京都議選から始まったと志位氏。「首都東京での躍進は、日本中の空気を一変させ、参院選での躍進につながりました。その躍進の流れが総選挙でさらに大きく花開きました」と東京での選挙戦を振り返るとともに、今回の総選挙躍進が、1960年代末からの“第1の躍進”以来展開されたあらゆる「共産党封じ込め作戦」を打ち破って勝ち取るなど特別に大きな政治的意義があることを力説。目前のいっせい地方選挙で必ず躍進を勝ち取る決意を表明しました。

 そのうえで、いっせい地方選挙が、民意に背く安倍政権の暴走政治のもとでたたかわれることを強調。暮らしと経済、憲法、沖縄の米軍新基地建設、歴史認識問題での対決点と、打開策を示す日本共産党の立場を語り、「地方から『暴走ストップ、政治の転換』の声を」「日本共産党の躍進で暴走政治に痛打を与えよう」と呼びかけました。

 暮らしと経済の問題について志位氏は、アベノミクスの根本である「トリクルダウン」(大企業や富裕層がもうかれば、その恩恵がいずれ庶民の暮らしに回る)という考えの誤りを事実をもって告発。(1)消費税増税路線からの転換(2)社会保障費の「自然増削減」路線からの転換(3)これ以上の雇用のルール破壊を許さず、人間らしく働けるルールをつくる―の3点での経済政策の抜本的転換を語りました。

 憲法9条をめぐっては二つのたたかいを訴えました。

 第一は、今国会の最大の対決法案となる集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を具体化する法改悪とのたたかいです。志位氏は、安倍政権が5月の連休明けに法案を提出し、国会を延長してでも押し通そうとしていることに警鐘を鳴らし、憲法違反の「閣議決定」の撤回、「閣議決定」具体化の法改悪は許さない一点での国民的大闘争をよびかけました。

 第二は、憲法の明文改悪を許さないたたかいです。安倍首相は来年の参院選後に改憲発議と国民投票を行うと述べています。

 「憲法9条擁護、改憲阻止のゆるぎない国民的多数派をつくり、戦争への道を必ず阻止しましょう」との志位氏の訴えに会場から大きな共感の拍手がおきました。

 「民主政治の否定」という点で極め付きの暴走は、沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設です。志位委員長は「選挙結果を『真摯(しんし)に受け止める』というなら、新基地建設をただちに断念すべきです」と述べ、新基地建設にむけたすべての作業の中止を求めました。

 歴史問題では、日本共産党が提唱する「『和解と友好』に向け日本の政治がとるべき五つの基本姿勢」を紹介。「日本共産党は、侵略戦争と植民地支配に命懸けで反対を貫いた党として、戦後70年の今年、歴史を偽造する極右勢力の台頭を許さず、極右勢力による政治支配を一日も早く終わらせるために全力をあげます」と力説しました。

 いっせい地方選挙での日本共産党の躍進はどんな展望を開くのか―。志位氏は、17人に躍進した日本共産党都議団が区市町村議団と力をあわせ、現実政治を動かす素晴らしい働きをしている三つの事例を紹介しました。

 一つ目は、認可保育所建設が大きく前進していることです。党議員団は住民と力を合わせ、国有地や都有地活用という建設的提案を示し、認可保育所増設を求めてきた結果、この4年間で全都で279カ所増やすことができました。これはそれ以前の4年間の約3倍のペースです。

 二つ目は、特別養護老人ホームの建設です。党議員団は「特養をつくる会」など各地の住民運動と力を合わせ署名運動にとりくみ、同じ4年間で61カ所増設を実現しました。これも約2倍のペースとなっています。

 三つ目は、非正規雇用の正社員化の取り組みを東京都としても行う方向に踏み出したことです。躍進した都議団の要求に対し、知事が「目指すべきは、正規雇用など希望に応じた働き方を選択し、実現できる社会だ」と表明。都の「長期ビジョン」には、年間5千人、3年間で1万5千人を非正規雇用から正規にするなどの目標が書き込まれました。

 志位氏は最後に、総選挙躍進で日本共産党への期待が広がっていることを、自身の雑誌での対談企画で日本共産党が党名を変えないことに高い評価が寄せられたことを紹介しながら、「総選挙の躍進がつくりだした日本共産党への新たな注目や期待に大いにこたえて、多くの国民のみなさん、都民のみなさんと、日本と東京の政治の前途を大いに語り合い、いっせい地方選挙で必ず躍進を果たす決意です」と表明。党躍進の大波をつくりだしていただきたいと重ねて訴え、大きな拍手に包まれました。


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