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2015年2月8日(日)

きょうの潮流

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 「実態を知るにつれ、彼らに原発の運転をまかせるのは、とても怖い」とサイエンスライターの添田孝史さんが書いています(『原発と大津波 警告を葬った人々』)。「彼ら」とは規制当局と、東京電力をはじめとする電力会社のことです▼添田さんは、東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会の協力調査員。著書で、彼らが想定を超える津波が来る恐れや、それが襲った場合は炉心が壊れ、全電源喪失を引き起こすことを知っていたのを内部文書などで迫っています▼電力会社でつくる電気事業連合会は十数年前から、原発の津波想定が時代遅れだと気づいていたことも明かされています。各社の原子力担当の幹部が集まった会合の議事録には、一部原発で「津波高さが敷地高さを超えることになる」と▼しかし、安全より経済性を重視し対策を怠っていました。先日、震災で被災した東北電力の女川原発2号機(宮城県)の設備点検で、記録の不備が4000件以上あったことがわかりました。震災後も変わらない安全軽視の姿勢を感じざるを得ません▼点検記録には、コンクリートのひび割れを確認したのに「異常なし」と記載していました。実際には存在しない箇所について、点検済みを示す「レ点」が記入された例もありました▼添田さんは「怖い」理由を続けます。「間違えば国土の半分が使い物にならなくなるような技術を、慎重に謙虚に使う能力が無い」うえに、経済優先で再稼働を主張する姿。事故後も変わっていないと。


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