2015年1月31日(土)
辺野古 全作業中止せよ 新基地反対が沖縄の民意
衆院予算委 赤嶺議員、首相に迫る
「新基地反対、普天間基地の閉鎖・撤去を求める沖縄の民意は疑いようのない形で、明確に示された。どう認識しているのか」――。安倍政権が沖縄県名護市辺野古で米軍新基地建設に向けた海上作業を加速させる中、日本共産党の赤嶺政賢議員は30日の衆院予算委員会で、沖縄県知事選での翁長雄志氏の圧勝と、自らも含む「オール沖縄」候補が全勝した総選挙の結果を安倍晋三首相に突きつけ、新基地建設を断念するよう求めました。
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安倍首相は「選挙結果は真摯(しんし)に受け止めたい」としながら、普天間基地(同県宜野湾市)の辺野古移設が「唯一の解決策」であり「負担軽減に十分資する」との昨年来の答弁に終始しました。
赤嶺氏は、「辺野古移設が負担軽減」と繰り返す政権にノーの審判をつきつけたのが昨年の一連の選挙だと指摘。首相は「私どもの説明が十分に県民に伝わっていないのは事実だ」と認めざるをえませんでした。
さらに赤嶺氏は、辺野古で海上保安庁の過剰警備が問題になっている件で、地元紙が報じた海上保安官による映画監督・影山あさ子氏への馬乗り写真を示しながら、抗議活動や取材活動への妨害をやめるよう要求。連続写真には、県民の抗議船に乗り込んできた海上保安官が影山氏を左足で押さえつけ、カメラを執拗(しつよう)に取り上げようとする様子が写されています。
写真の行為について太田昭宏国交相は、「女性の身体を保持するための行為だ。写真の見方であろう」とごまかしました。
辺野古沖で浮具を固定するアンカー(いかり)がサンゴを損傷させた問題について、中谷元防衛相は昨年10月の台風時に248個のアンカーのうち120個が行方不明となり、海草藻場で36本の引きずった痕跡が確認されたと答弁。さらに防衛相は、沖縄防衛局が設置した環境監視の有識者委員会からこの問題で指摘を受けて「現在内容を確認している」としながら、今後はさらに重いアンカーを投入して調査を継続する方針を示しました。
赤嶺氏は、専門家の意見も反映させないままさらに重いアンカーを投入するのかと批判。すべての作業をただちに中止するよう求めました。
赤嶺氏の質問に、現地沖縄では「鬼気迫る質問だった。総選挙で赤嶺さんを勝たせて本当によかった」との声があがりました。