2015年1月19日(月)
安倍首相自ら売り込み
エジプト大統領と会談
企業幹部引き連れ
【カイロ=小泉大介】約30社の企業幹部を引き連れエジプトを訪問した安倍晋三首相は17日、首都カイロの大統領府でシシ大統領と会談しました。首相はその後の共同会見で「新生エジプトと新たな1ページを開くことができた」とし、両国の「経済関係発展」に胸を張りました。
安倍首相は、「活力に満ち安定した中東地域を築くにはエジプトが安定、繁栄し地域の希望の星となるべき」だと持ち上げ、同国の電力網整備や国際空港拡張のために約430億円の円借款を供与すると表明しました。
同時に、「スエズ運河地域開発計画などの国家的プロジェクトに日本企業が参画できるよう、政府としても積極的に後押ししていきたい」と強調し、トップセールスぶりを示しました。
シシ大統領も、「日本からの投資がさらに促進されるようお願いしたい」「大規模プロジェクトへの参加をすすめていただきたい」と述べました。
エジプトでは2013年7月に当時国防相だったシシ氏を中心とする軍がモルシ前大統領を解任して以降、「デモ規制法」の制定などによる民主主義と人権抑圧の傾向が強まっています。しかし、安倍首相の口からこの問題で懸念を表す言葉は出ませんでした。