2015年1月17日(土)
軍事研究禁止は原則
東大学長が見解公表
東京大学の濱田純一学長は16日、「東京大学における軍事研究の禁止について」とする見解を公表しました。
見解では、学術における軍事研究の禁止は、「東京大学の教育研究のもっとも重要な基本原則の一つである」と明確に述べています。この原則は、東京大学憲章によっても裏打ちされているとし、軍事研究が「開かれた自由な知の交流の障害となることは回避されるべき」だと強調しています。
そのうえで、学問研究はその扱い方によって平和目的にも軍事目的にも利用される可能性(両義性、デュアル・ユース)があり、実際にその可能性が高まっていることを指摘しています。
こうした状況から、軍事研究の禁止の原則については、一般的に論じるだけでなく、「具体的な個々の場面での適切なデュアル・ユースのあり方を丁寧に議論し対応していくことが必要である」ことを強調しています。
軍事研究をめぐっては、一部メディアが、東大の情報理工学系研究科の「科学研究ガイドライン」が昨年12月に「軍事・平和利用の両義性を深く意識し、研究を進める」と改訂されたことを「東大、軍事研究を解禁」と報道していました。