2015年1月16日(金)
核解決へ“実質議論”
包括交渉前 イラン・米の外相
【カイロ=小泉大介】イランのザリフ外相と米国のケリー国務長官は14日、スイスのジュネーブでイラン核問題解決に向け協議しました。米国務省筋は「約5時間にわたる実質的な会合となり、幅広い課題を議論した」と評価しており、18日に再開するイランと欧米など6カ国との最終的包括交渉全体会合の行方が注目されます。
現地からの報道によると、両外相は5時間の協議終了後、予定になかった再度の話し合いも行いました。さらに合間には2人でジュネーブの街を15分間散歩する場面もありました。
ザリフ外相は今回の協議を前に記者団に、「双方が核交渉の前進とスピードアップに向けた意思を示すものとなるだろう」と語っていました。
イラン核問題をめぐる同国と国連安保理常任理事国(米英仏ロ中)に独を加えた6カ国との最終的包括交渉は昨年11月24日が期限でしたが、最後まで双方の溝が埋まらず6月30日まで7カ月間延長しました。最大の対立点は、イランの将来の核濃縮活動の許容範囲と、経済封鎖解除の進め方に関するものです。
イラン外務省報道官は14日の会見で、「延長された交渉においては、まず政治的な枠組みに関する合意を行い、次いで細部の技術的な問題での合意を目指すことになる」と表明しました。