2015年1月16日(金)
15年度予算 教職員定数増見送り
少人数学級推進に逆行
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2015年度予算で、財務省が要求した小学1年生の40人学級復活は、少人数学級の拡充を望む教育関係者や父母らの世論と運動により中止に追い込まれました。
しかし、文科省が求めていた、少人数学級推進にも使える教職員定数の増員は見送られ、単年度予算で措置する「加配定数」(授業改善、いじめ問題などに対応する配置)の900人増にとどまりました。来年度の教員減は4000人の見通し。少子化にともなう自然減3000人をのぞくと、前年比100人の純減となり、2年連続の純減です。
文科省は、10カ年で3万1800人増という基礎定数増計画を立て、概算要求で初年度として2760人の増員を要求。これは35人学級推進にも活用できるとしていましたが、認められませんでした。
少人数学級は現在、小学1年生は法律によって実施、2年生は予算措置による加配定数で実施されています。これに44都道府県が国の制度に上乗せして拡充されています。
加配定数(15年度は約6万4200人)は、県からの申請にもとづいて国が配分します。年度末ぎりぎりに配分が決まるため、自治体の多くが臨時教員を採用し、教育労働者の非正規化を招く事態になっています。基礎定数の改善が保護者や教育現場の願いです。